広報の内製化とは、プレスリリース作成やメディア対応などの広報業務を社内リソースで担う体制のことです。外部委託と比べてノウハウが蓄積しやすい一方、立ち上げに時間とコストがかかります。
広報の内製化とは何ですか?
広報の内製化とは、社外の代理店に業務委託するのではなく、自社の社員が広報業務を担う体制を指します。専任の広報担当者や広報部門を設置するケースが典型例です。
内製化の範囲は企業によって異なり、すべてを社内で完結させる場合もあれば、一部業務のみ内製し他は外部に委託する場合もあります。
内製化と外部委託は何が違う?
内製化は社内にノウハウが蓄積し企業文化への理解が深い一方、外部委託は専門的なノウハウをすぐに活用できるという違いがあります。どちらが適しているかは企業のフェーズによって変わります。
| 項目 | 内製化 | 外部委託 |
|---|---|---|
| ノウハウ蓄積 | 社内に蓄積される | 委託先に蓄積される |
| 立ち上げ速度 | 採用・育成に時間がかかる | 契約後すぐ着手しやすい |
| コスト構造 | 人件費(固定費) | 委託費(変動費にしやすい) |
| 専門性 | 育成が必要 | すぐ活用できる |
広報を内製化するメリットは?
内製化の最大のメリットは、企業文化や事業を深く理解した担当者が、スピーディーかつ一貫性のある発信を続けられる点です。中長期的にはノウハウが社内資産になります。
- 経営陣や現場との距離が近く、発信までのスピードが速い
- 一貫性のあるメッセージを発信できる
- 広報ノウハウが社内に蓄積され長期的な資産になる
- 有事の際も社内で即座に把握し対応できる
広報を内製化するデメリットは?
内製化のデメリットは、担当者の採用・育成に時間とコストがかかり、成果が出るまでのリードタイムが長くなりやすい点です。特に中小企業では専任者を置く余力自体が課題になります。
- 専門知識を持つ人材の採用が難しい、またはコストがかかる
- 育成には時間がかかり即戦力化しにくい
- 担当者が1人の場合、属人化・退職リスクが高い
- メディアとの人脈をゼロから構築する必要がある
内製化が難しい会社はどうすればいい?
すべてを自社で抱えるのではなく、専門家と伴走しながら少しずつ社内にノウハウを移していく「伴走型支援」が現実的な選択肢です。外部委託と内製化のいいとこ取りができます。
- 完全な外部委託:業務そのものを丸ごと任せる。スピードは出るがノウハウが残りにくい
- 完全な内製化:専任担当者を採用・育成する。時間はかかるが長期的な資産になる
- 伴走型支援:外部の専門家が社内の一員のように継続的に関わり、実務を進めながらノウハウを移転していく
特に広報担当者が不在の中小企業や、新規事業の立ち上げ期にある企業にとっては、いきなり専任者を採用するよりも、伴走型支援から始めて自社に合った体制を見極める方が、リスクを抑えながら進められます。
CRESTEP合同会社は「広報担当がいない会社の、広報部になる」をコンセプトに、外部ベンダーではなく"隣の席"の感覚で、プレスリリース作成からメディアリレーションズまでを継続的に伴走支援しています。内製化すべきか迷っている段階でも、まずは相談してみることをおすすめします。
広報を内製化する進め方は?(ステップ)
いきなり専任者を置くのではなく、小さく始めて段階的に社内へ移すのが失敗しないコツです。
- ① 窓口を1人決める:経営者や兼任者が「広報の責任者」を担う
- ② 発信の型を作る:プレスリリースの雛形・配信先リスト・公開ルールを整える
- ③ 外部の専門家と伴走する:実務を進めながらノウハウを社内へ移す(伴走型広報支援)
- ④ 計測と振り返り:掲載数・問い合わせ等のKPIで効果を見る(広報のKPI設定)
- ⑤ 徐々に内製比率を上げる:型が回り始めたら、社内でできる範囲を広げていく
最初から完全内製を目指さず、「伴走型支援→部分内製→本格内製」と段階を踏むと、リスクを抑えながらノウハウを蓄積できます。
内製・外部委託・伴走は、総コストでどう違う?
比較は月額の見た目ではなく、総コスト(人件費+外注費+ツール・配信費+立ち上げにかかる期間)で行います。
| 項目 | 内製 | 外部委託(丸ごと) | 伴走型 |
|---|---|---|---|
| 主な費用 | 担当者の人件費、ツール費 | 委託費(月額またはスポット) | 委託費と、社内の確認にかかる工数 |
| 社内の工数 | 最も多い(企画から配信まで社内) | 少ない(確認・承認が中心) | 中程度(確認・承認と、社内でできる作業の分担) |
| 立ち上げ | 採用・育成に時間がかかる | 契約後に着手しやすい | 契約後に着手しやすい |
| ノウハウ | 社内に蓄積される | 委託先に蓄積されやすい | 原稿や資料が残り、内製へ移しやすい |
社内の人件費は、次の式で見積もります。「会社が負担する月額の人件費 × 広報に充てる時間の割合」です。外部委託の費用と比べるときは、この金額に、採用と育成の期間に成果が出ない分も加えて考えます。
外部の公開資料では、プレスリリースの作成と配信をまとめた代行が10万〜50万円程度、PR代行会社が約15万〜50万円とされています(出典:シェイプウィン、PR戦略室)。クレステップの広報伴走支援は、月額15万円〜(税別)、契約期間6か月〜、制作は月1〜3本です(詳細は広報伴走支援のページ)。外注の費用の見方は、プレスリリース作成を外注する前に決めること|費用相場と依頼範囲で整理しています。
段階的に内製へ移すと、外部に任せる範囲はどう変わる?
| フェーズ | 社内で行うこと | 外部に任せること |
|---|---|---|
| ① 並走期 | 確認の窓口になり、情報を提供する | 企画・原稿作成・配信 |
| ② 移行期 | ニュースの棚卸しと、原稿の一次作成 | 企画の相談、原稿の仕上げ、配信 |
| ③ 内製期 | 企画から配信まで | 記者対応など、一部のみ |
次のフェーズへ進む目安は、雛形・配信先・承認の流れといった「型」が社内に残っているかどうかです。伴走支援では、制作原稿と内製に使えるベース資料が残るため、この移行に使えます。実際の支援の進め方は、伴走型広報支援で実際に行うこと|月1回のMTGから配信までで説明しています。
比較する依頼先を選ぶ際は広報代行・PR会社を選ぶときのチェックポイント10選、まず自社でできることは広報担当者がいない会社が今すぐできる広報活動5選、広報部をつくる場合は広報部とはが参考になります。

